ポーカーのスターティングハンド表は、プリフロップ時にゲームに参加するかどうかの判断に活用することができる表です。
勝率の高いハンドの時のみ勝負に参加すれば、負け戦を避け、効率的にチップを増やすことが可能となります。
どの組み合わせであれば勝負を続けるのかといった判断に役立つのが、次のような「スターティングハンド表」です。
それでは、まず始めにスターティングハンド表の見方を説明していきます。
下が一般的な「スターティングハンド表」です。
表には「AA」や「AQs」、「98o」などと書かれています。
これは2枚の手札の組み合わせを表しています。「s」や「o」という表記があります。
たとえば「AQs」は「ハート」か「ダイヤ」、「クローバー」か「スペード」の「A」と「Q」の組み合わせということです。
1つのランク(数字)とスーツに対して3通りのランクとスーツの組み合わせがあります。
たとえば「98o」には、以下のように全部で12通りあることがわかります。
9♠︎8♥、9♠︎8♦︎、9♠︎8♣︎、9♥8♠︎、9♥8♦︎、9♥8♣︎、9♦︎8♠︎、9♦︎8♥、9♦︎8♣︎、9♣︎8♠︎、9♣︎8♥、9♣︎8♦︎
スターティングハンド表を見て、勝率の高い組み合わせの時に勝負に参加します。
確率に裏打ちされているため、プレイ回数が多くなるほど勝率もその確率に見合うものとなります。
その際にハンド表に色をつけて、自分の手札がその色付きの組み合わせであれば「コール」や「レイズ」をするというように使用します。
ただし前提として知っておきたいのは、ポジション(アクションする順番)やアクションの種類によって、その色分けは変わるということ。つまりスターティングハンド表は複数あるということになります。
ハンドレンジ(勝負に参加する手札の組み合わせの範囲)はポジションによって異なります。
ポジションは早いほど不利とされますが、これは前のプレイヤーのアクションを見ることができないためです。後ろのポジションほど多くの情報を得られるため、有利にアクションを決めることができます。
そのため、早くにアクションをするポジションはハンドレンジを狭く(勝負する手札の組み合わせのパターンを少なく)して、あとのポジションほど広く(パターンを多く)します。
これがポジションによりスターティングハンドが異なる理由です。具体的にポジションごとにスターティングハンドがどのように違うのかを実際に見ていきましょう。
プリフロップにおいて最初にアクションを決める、アーリーポジションのUTG(アンダーザガン)のポジションのスターティングハンドのレンジ表です。
色が付いているハンドであれば、プリフロップの段階でゲームに参加しても良いという意味になります。
自分より前のプレイヤーがレイズしていないとして、コールでゲームに参加します。
オレンジの部分はオープンレイズ(初めてレイズすること)ができるハンドです。ただし自分より前のプレイヤーはフォールド(ゲームから降りる)していると仮定します。
以降のポジションにおいても同じように使用します。
ミドルポジションのHJ(ハイジャック)におけるハンドレンジ表です。※10人だとレイトポジション
UTGよりも少しハンドの組み合わせが増えていることがわかります。
レイトポジションであるCO(カットオフ)におけるハンドレンジ表です。
ミドルポジションよりも、さらにハンドレンジが広がっています。それだけフロップなどでカードを見にいける優位性があるということです。
レイトポジションのBTN(ボタン)は、プリフロップではまだSB(スモールブラインド)とBB(ビッグブラインド)が控えるポジションです。
フロップ以降は最後のアクションをします。
SB(スモールブラインド)ポジションにおけるハンドレンジ表です。
プリフロップであとに控えるのはBBのみという有利なポジションです。
プリフロップで最後にアクションするBB(ビッグブラインド)は最初にブラインドをベットしているので、コールする必要はありません。
チェックすればフロップでコミュニティカードを見にいけます。フォールドする必要はないのでハンドレンジ表はありません。
またオープンレイズに関しても、SBまですべてフォールドしていることになるのでやはりハンドレンジ表は不要です。
自分に配られたスターティングハンドは、実はゲームが進行するなかで強さ(勝率)が変化していきます。
手札は変えられないのになぜ、と思うことでしょう。
これは最初は勝つ可能性が高いと思えたハンドでも、ゲームが進むうちに有利にも不利にも思えるようになる、ということです。
自分のハンドの強さが変わる理由は、ラウンドが進むにつれてほかのプレイヤーが持つハンドとの関係性が把握できるようになるからです。
ポーカーにおいて、プレイヤー同士は自分以外のハンドを見ることができません。つまりほかのプレイヤーのハンドは、限られた情報のなかで推測するしかないのです。
そしてその限られた情報のひとつが、ほかのプレイヤーの「アクション」になります。つまり勝負を続けること、チップを増やすことといったアクションにより、そのハンドの強さが次第に絞られていくのです。
その結果、自分のハンドが有利な立場であるのか不利な立場となったのかが刻々と変わります。さらにフロップやターン、リバーなどでコミュニティカードが開くたびに得られる情報が増えて、ほかのプレイヤーのハンド推測も絞られていきます。
ポーカーではプレイヤーがアクションするベットラウンドが4回あり、それぞれのラウンドでプレイヤーはアクションをしていきます。
たとえばプリフロップ(プレイヤーに2枚のカードが配られた段階)で自分のスターティングハンドが「TT(「10」のペア)だとしましょう。
この場合、フロップやターン、リバーというようにコミュニティカードが開くうちにスリーカードやフォーカード、あるいはツーペアといった役が出来る可能性があります。
そこでプリフロップの段階で強気に攻めて「レイズ」したとしましょう。それに対してほかのプレイヤーがコールあるいはリレイズ(さらにレイズすること)で対応したならば、かなり強いハンドを持っていることが推測されます。
仮にほかのプレイヤーが「AA」のペアを持っていたならば、5枚のコミュニティカードがすべてバラバラなら自分の「TT」と相手の「AA」の勝負で負ける可能性があります。つまり優位性が下がっていると判断できるわけです。
あるいは自分のポーカーにおけるプレイスタイルによっても、スターティングハンドの強さに対する判断が変わります。
たとえば強いハンドの時のみ勝負する「タイト」なプレイスタイルであれば、プリフロップの段階でより強いハンドでなければ降りるということになるでしょう。
逆にフロップやターン、リバーまで様子を見たいという場合には「ルース(緩い)」なプレイスタイルなので勝負するハンドの組み合わせも多くなります。
勝負するハンドの組み合わせが多いことを「ハンドが広い」、少ないことを「ハンドが狭い」と表現します。このようにプレイスタイルによってスターティングハンドの強さは判断が変わります。
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