『マジック：ザ・ギャザリング（正式名称はMagic: The Gathering）』は1993年に世界で初めて登場したトレーディングカードゲームで、現在デジタル版を含め全世界4千万人を超えるファンを持つと言われています。
世界で最もプレイされているトレーディングカードゲーム（TGC）としてギネス世界記録にも認定されているマジック：ザ・ギャザリングは、マジックの略称で呼ばれ、そのほかにも日本ではギャザ、MTG、マジギャザなどの略称で親しまれています。
2019年には世界のトッププレイヤーを集めた「マジック・プロリーグ（MPL）」が創設。24名中の内3名が日本人プレイヤーがプロ契約のもと所属しています。さらに、2020年にはMPLへの登竜門となる選手育成「ライバルズ・リーグ」も創設されました。
近年はその選手らを含め予選イベントを突破したプレイヤーが参加するeスポーツも注目されています！
また、マジックザギャザリングの愛好家には多くの著名人もいます。獲得賞金の歴代ランキングトップのポーカープレイヤーのブライン・ケニー氏やジャスティン・ボノモ氏、テスラCEOイーロン・マスク氏もその一人と言われています。
最初にマジックザギャザリングのルールについて簡単に説明していきましょう。
マジックザギャザリングの対戦は基本的に1対1で行います。プレイヤーは60枚以上のカードで構成されたデッキを用意し、交互にカードを出して相手を攻撃します。
受けた攻撃をカードによって防ぎきることができなければライフが減っていきます。ライフはそれぞれ最初に20点を与えられ、ライフポイントがゼロになるか、あるいはカードを引けなくなったプレイヤーが負けとなります。
続いて具体的なゲーム進行を説明します。
まずはプレイヤーが用意したカードの束（デッキ）をよく切り、そこから7枚を抜いて残りを山札に置きます。
先行と後攻を決めたら、プレイヤーが交互にアクションを起こします。
その後、山札から1枚を引き、手札に加えます（ただし先行の最初のターンではこの1枚は引きません）。そして7枚の手札から1枚を選んで場に出します。
土地カードを出せば、そこに記載されている＂マナ＂の数で召喚できるカードを山札から1枚選んで場に置きます。この召喚カードは次のターンから使用できます。ターンが終了したら7枚を超える手札を捨てて相手のターンに移り、相手もアクションを終えたらターンが移る、それを繰り返していきます。
分かりやすくまとめると以下のようになります。
マジックザギャザリングはカードを持つことでゲームに参加できます。そのため、何よりもそのカードに関する知識が不可欠です。
カードは大きく分けて、「土地」と「呪文」の2種類があります。
土地のカードを使用することで、呪文カードが使えるようになります。自分のターン（順番）であらたな土地カードを引けば、より強力で大量の呪文が使えるようになります。
一方で呪文カードは土地カードを使うことで山札（未使用のカードの山）から引いて使用できます。
超有名ポーカープレイヤーやコメディアン俳優のセス・ローゲンなどの有名人も虜にするマジックザギャザリングの魅力はどこにあるのでしょうか。
マジックザギャザリングの一番の醍醐味といえば、「デッキの構築」でしょう。無料で配布されるウェルカムデッキや購入するデッキをもとに、自分だけのカード群を作ります。
カードにはそれぞれ強さや魔法効果などがありますが、強いカードだけを集めれば勝てるわけではないのが、マジックザギャザリングの魅力と言えるでしょう。
そこにはコンセプトがあり、攻撃を中心とするのか、あるいは守りを中心とするのかなど、自分なりのこだわりで作ることができます。
それが勝負でうまく機能すると嬉しいものですし、そうでなければ研究と検証を重ねて再度デッキ構築をすることになります。
マジックザギャザリングには絶対的な強さを誇るデッキというものはありません。三すくみ、と表現すればわかりやすいと思いますが、どんなに強いデッキにも弱い部分はあります。
そのデッキのバランスをいかに調節するのか、そして練り上げたデッキでいかにゲームを進めるのか、そのパターンは無限と言ってもよいでしょう。
その奥深さが魅力であり、多くのプレイヤーが腕を競い合えるゲームである所以です。
マジックザギャザリングのカードを入手する方法は大きく分けて3つあります。
マジックザギャザリングのカードはショップで購入できます。ショップで扱うカードは2種類、ブースターパックとして中身がわからないものと、特定のカードを単独で販売するものです。
特定のカードは買取により販売されるケースとなり、レアカードとなれば高額な金額となります。
カードショップでパックを購入すると、同じカードが何枚も増えることがあります。そこで不要なカードをほかのプレイヤーのカードと交換することができます。
近場にプレイヤーがいない場合には、ネットを介してトレードすることも可能です。
ヤフオクなどでマジックザギャザリングのカードは多く出品されています。海外オークションでは、「ブラックロータス」という1枚のカードが51万1100ドルで落札されたことも。
マジックザギャザリングは実際のカードを使用したゲームとは別に、2019年9月に「マジック：ザ・ギャザリング アリーナ（MTGアリーナ）」というデジタル版サービスも展開しています。こちらはパソコンとAndroid端末により、無料で遊べます。
デジタル版のマジックザギャザリングは無料でプレイできます。ただしパソコンかAndroid端末が必要となります。
PC版は公式サイトにアクセス、Android端末はサイトからアプリをダウンロードしてプレイできます。
マジックザギャザリングの難点は、対戦相手が簡単には見つからないということです。住んでいる地域によってはイベントに参加するのも難しいことでしょう。
しかしデジタル版であれば、いつでも好きな時に、世界中のプレイヤーと対戦できます。
カードを増やしたい場合、マジックザギャザリングのサイトにある「ストア」で購入できます。ブースターパックは3カ月に1回程度の頻度で新作が販売されています。
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