アメリカゲーミング協会(AGA)は、2025年の米国ゲーミング業界における総収益(GGR)が前年比9.2%増の787億2,000万ドル(約11.8兆円)に達したと発表しました。これで6年連続の過去最高更新となり、米国における娯楽産業としての存在感をあらためて示す結果となっています。
スポーツブックとiGamingが成長を牽引
今回の記録更新を支えたのは、急速に普及するスポーツブックと、合法化州が年々増加しているiGaming(オンラインカジノ)の二本柱です。
| カテゴリー | 2025年収益 | 前年比 |
|---|
| ランドカジノ(店舗型) | 509億4千万ドル | +2.3% |
| スポーツブック | 169億6千万ドル | +22.8% |
| iGaming(オンラインカジノ) | 107億4千万ドル | +27.6% |
スポーツブックは前年比22.8%増と記録的な伸びを見せ、米国プレイヤーが合法的に投じたベット総額も前年比11%増の1,669億4,000万ドルに達しました。
iGamingはさらに上を行く前年比27.6%増を達成し、年間収益が**初めて100億ドル(約1.5兆円)**を突破。ノースカロライナ州など新たに市場が開放された州の貢献が、この成長を大きく後押ししています。
一方、店舗型のランドカジノも底堅さを維持し、500億ドルを超える水準で微増が続いています。オンラインとの競合による収益侵食は見られず、むしろ店舗とオンラインの相乗効果が業界全体の拡大に貢献している点は注目に値します。
過去3年間の推移:デジタルシフトが鮮明に
過去3年間のデータを比較すると、店舗型カジノが安定した収益を維持する一方、スポーツブックとiGamingが急激な伸びを示しており、市場のデジタルシフトが加速していることが明確にわかります。
| カテゴリー | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 3年間の増減 |
|---|
| 店舗型カジノ | 493億6千万ドル | 497億9千万ドル | 509億4千万ドル | +3.2% |
| スポーツブック | 109億2千万ドル | 138億1千万ドル | 169億6千万ドル | +55.3% |
| iGaming | 61億9千万ドル | 84億2千万ドル | 107億4千万ドル | +73.5% |
| 合計 | 664億7千万ドル | 720億2千万ドル | 787億2千万ドル | +18.4% |
| 税収額 | 146億7千万ドル | 159億1千万ドル | 180億9千万ドル | +23.3% |
なお、スポーツブックとiGamingは別カテゴリーとして集計されていますが、スポーツブックの96.5%はモバイル・オンライン経由で利用されています。実態としては、市場全体のデジタル化がより一層進んでいると見てよいでしょう。
税収の観点からも、ゲーミング市場の社会的な貢献度は高まっています。3年間で23.3%増となった税収に加え、運営各社の法人税・従業員所得税・固定資産税なども含めた広義の経済効果は、2025年度だけで**530億ドル(約8兆円)**に達すると推計されています。
AGA会長兼CEOのビル・ミラー氏は次のように述べています。
「今年の記録的な収益と税収は、規制されたゲーミング市場が広く大衆に支持されていることを示しています。業界が進化を続ける中で、強力な州政府の監督がいかに不可欠であるかを改めて証明する結果となりました。」
2026年の展望
2025年の躍進は、米国ゲーミング市場がデジタル成長に支えられた新たな局面に入ったことを象徴しています。2026年に向けては、ミズーリ州など新市場の成熟や、各州におけるiGaming合法化の議論の行方が引き続き焦点となるでしょう。
ミラー氏は「利便性の高いオンライン体験と堅実な店舗型カジノの相乗効果は、今後も地域経済への税収貢献をもたらし続ける」と強調しており、この成長が適切な規制と州政府の監視によって支えられていることを改めて示しています。
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